雑な液体の性質を探る

複雑な“液体”、異方性ゲル、の形成理論の構築

集団になると現れる性質

 金の原子は金色をしていません。非常にたくさんの金の原子が格子状に配列してはじめて金色になります。すなわち、色は原子・分子の性質ではなく、その集団の性質です。このように、原子・分子は集団になることで、新しいタイプの性質を発現します。弾性や粘性のような力学的な性質、比熱のような熱的性質、電気抵抗や帯磁率のような電気・磁気的な性質も集団の性質です。
 

複雑であるがゆえに分かる集団の性質

 生物を形作る材料は、球状の分子、紐状に伸びた高分子鎖、膜状に広がった超分子等、非常に多様な形状の分子から構成され、さらに、それらが固体ではなく流動性のある液体として凝縮しているため、電気・機械製品を形作る材料に比べて、ずっと複雑です。しかし、その複雑さゆえにかえってわかりやすくなることがあります。たとえば、高分子鎖は長さが十分長いため、特徴的な長さをもちません。そのため、ある長さの高分子鎖集団で現れる性質から任意の長さの高分子鎖集団の性質が予想できてしまいます。このような、複雑であるがゆえに分かってくる性質に興味を持ち、研究を進めています。

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