食 品中の機能性成分を機能性食品へ
近年、様々な生活習慣病の患者数が増えており、人々の健康意識の高まりから、食品の三次機能(生体調節機能)への注目が集まっています。特に、日本においては、特定保健用食品(トクホ)等の機能性食品が増えてきています。食品の機能性成分は、その機能性の解明を行うことだけでなく、食べるのに好ましい味・香り・食感である必要があります。また、食品素材として加工食品へ応用するためには、加熱操作等の食品加工に適した加工特性を有することも重要です。
食品タンパク質は、無味・無臭であり、熱安定性・乳化性・起泡性等の加工特性を有するものもあるため、食品加工に利用しやすい素材です。
そこで我々は、食品自身から機能性のあるタンパク質を抽出し、その特性や作用メカニズムの解明、食品加工への応用のための加工特性の評価を行っています。機能性成分に高い加工特性があれば、あらゆる加工食品への添加が可能になり、新規機能性食品の開発への応用が期待できます。
物質・環境類
助教 二宮 和美
- “Suppressive Effect of the α-Amylase Inhibitor Albumin from Buckwheat (Fagopyrum esculentum Moench) on Postprandial Hyoerglycaemia”, Nutrients, 10 (10), 1503 (12 pages) (2018)
- “Evaluation of the amount of glucose adsorbed on soluble dietary fiber by the analysis of its diffusion rate through dialysis membrane”, Food Hydrocolloids, 129, 107626 (9 pages) (2022)
- “Suppression of Postprandial Blood Glucose Elevation by Buckwheat (Fagpopyrum esculentum) Albumin Hydrolysates and Identification of the Peptide Responsible to the Function”, Food Science and Human Wellness, 11(4), 992-998, (2022)