高速高温流体現象の謎を解き明かす
高速度・高温度の流体現象を理論的・実験的に解明しています。主に、月から地球に帰還したアポロ11号の宇宙船や2010年に地球大気園に再突入し無事に地球上に小惑星のサンプルを送り届けた「はやぶさ」探査機のカプセルなどの熱防御法について研究しています。現在、従来から用いられている炭素系耐熱材料に替わる「ケイ素系耐熱材料」を提案し、その有効性や可能性について、研究を行っています。また、超高温度になると接触型の計測機器では温度を測ることができません。そこで、発光している光を分光測定し(光を波長毎に分けて強度を測定します)、そこから温度や密度などの情報を計測する研究も行っています。群馬大学独自に開発した「理論分光スペクトル」と実験分光スペクトルの比較から、発光している光、つまり気体などの温度を求めることができます。そのための理論分光スペクトルの構築も研究対象です。
電子・機械類
准教授 舩津 賢人
- 【文部科学省 科学研究費補助金】基盤研究(一般)(C)実時間加熱環境を再現する高エンタルピー流中のケイ素系耐熱複合材料の先駆的光学計測(FY2024~2026)
- 【文部科学省 科学研究費補助金】基盤研究(一般)(C)高エンタルピー流中のケイ素系耐熱複合材料の動的直接観察と材料近傍発光の同時計測(FY2020~2024)
- 【JSPS ひらめき☆ときめきサイエンス】宇宙工学への扉~宇宙から地上にもどる方法って?実験をして考えてみよう!~(FY2019~2024)
- 【原著論文】”Heating Experiments of Resin-impregnated Porous-carbon Materials under High Heating-rate Conditions(高加熱率条件下における樹脂含浸型多孔質炭素材料の加熱試験)”, Journal of Evolving Space Activities, Vol.2, No.144, 1-6, 2024.
- 【原著論文】”Ablation Experiments of Porous Carbon-based Heat-resistant Materials in High-enthalpy Air Plasma Freejets(高エンタルピー流中の多孔質炭素系耐熱材料のアブレーション試験)”, Journal of Evolving Space Activities, Vol.1, No.93, 1-6, 2023.